48カ所の急カーブを経て、燃えるような紅葉と水風景を堪能
4.奥日光/栃木県

標高差440mの名物道路をゆっくり登って奥日光へ
首都圏から車でお出かけしやすい紅葉スポットといえば、筆頭に挙がるのが日光です。日光山内の紅葉も素晴らしいですが、車で行くなら、いろは坂を上り切った先に広がる奥日光まで、ぜひ足を延ばしてみましょう。言わずと知れた人気スポットなので、紅葉シーズンは混雑必至。日光市内に前泊するなどして、なるべく朝早い時間にいろは坂を上り始めるのがおすすめです。
いろは坂へは日光宇都宮道路の清滝ICから国道120号でアクセス。往路は上り専用の第二いろは坂を上り、復路は下り専用の第一いろは坂を下ります。標高差は440m。つづら折りの道路をゆっくりと蛇行しながら、周囲の紅葉を堪能したいもの。カーブごとに表示される「いろはにほへと…」の看板もチェック! 耳寄り情報として、第二いろは坂の途中の明智平展望台からは、紅葉に染まる第一いろは坂を望むこともできるので、往路ではトライしてみましょう。いろは坂を上り切り、日光ロマンチック街道を進むと、目の前に開ける美しい湖が「中禅寺湖」です。約2万年前に男体山の噴火による溶岩で渓谷がせき止められて原形ができたそう。湖畔には紅葉の美しい場所が点在するのですが、なかには一般車では入れない場所も。シーズン中は遊覧船の「紅葉廻りコース」が運行されるので、水上から鑑賞するのもいいでしょう。

色づく木々に覆われる湖や滝をホッピング
湖畔には明治中期〜昭和初期に各国の大使館が建てられ、なかでも昭和3年築のイタリア大使館の夏期別荘を復元した「イタリア大使館別荘記念公園」は紅葉の美しさで知られています。湖畔の県営歌ヶ浜駐車場(無料)からは徒歩15分ほど。湖畔の喧噪をよそにとても静かな場所で、趣のある建物が色づいた木々に覆われて風情を醸し出します。テラスからは湖とともに日光白根山や半月山、八丁出島などを望みつつ、のんびりと過ごせます。

来た道を戻り、国道120号を北畔に進むと現れるのが「竜頭ノ滝」です。湯ノ湖を源とする湯川にあり、男体山の噴火によってできた溶岩の上を210mに渡って流れ落ち、滝壺の近くで大岩によって二分されているのが竜の頭に似ていると名付けられたそう。観瀑台から望む紅葉に染まる滝壺は壮観! 国道をさらに進むと、約400haの大湿原「戦場ヶ原」が左手に広がります。草紅葉の見頃は9月下旬〜10月上旬。2時間ほどで歩ける自然研究路も整備されているので、散策するのもいいでしょう。戦場ヶ原を過ぎるとまもなく紅葉スポットのゴール「湯滝」に到着します。湯ノ湖の南端にある高さ70m、長さ110mの滝で、水量も多いため豪快に流れ落ちる様に圧倒されます。落ち口、滝壺、側面の3カ所から滝を鑑賞することができるのですが、滝壺の観瀑台から見る滝は迫力満点です。秋は滝の両脇の木々が赤や黄に色づき、美しさを増します。

SPOT DATA
【奥日光】
- 問合せ:
0288-22-1525(日光市観光協会) - 走行距離/所要時間:
約30km/約1時間 - 紅葉の見頃時期(例年):
9月下旬〜10月下旬 - 通行期間:
通年 - 交通:
東北自動車道宇都宮ICから日光宇都宮道路清滝IC経由、車で約30分(いろは坂まで) - 交通:
【イタリア大使館別荘記念公園】
- 住所:
栃木県日光市中宮祠2482 - 電話番号:
0288-55-0880(日光自然博物館) - 営業時間:
9〜16時(7〜8月は〜17時)※12月1日〜3月31日は休園 - 定休日:
期間中無休(4・5・11月は月曜 ※祝日の場合は火曜) - 料金:
大人200円(英国大使館共通券300円) - 交通:
県営歌ヶ浜駐車場から徒歩15分 - 料金:

湯ノ湖の先には日光湯元温泉があり、宿泊や立ち寄り湯、足湯におすすめです。乳白色の濃厚な硫黄泉は美肌の湯として定評があります。